| 自然循環栽培の生産地の一つ宮城県田尻町で、放牧養豚を営む高橋精一さんを訪ねました。
「イヨー久しぶり!」高橋さんは大きな体をゆったり運びながらやってきた。「彼は得た収入を全部使ってあの辺りの丘陵地帯を買い続けているのさ」と「自然循環栽培のお米」生産者の小野寺實彦さんが言っていたが、少しずつ広げていった牧場の面積は現在10ha(100,000平方メートル)にもなるらしい。
高橋さんの牧場は、田尻町の丘陵地帯にあって、見渡す限り視界をさえぎるものはなく、広々とした田園風景が心をゆったりした気分にさせてくれる。遥か向こうに栗駒岳が美しい。高橋さんは牧場の柵内にいて、その足元には豚たちがブイブイ何頭も群がっている。
彼が「オーイ」と声をかけると、向こうの木立からまた何頭もの豚たちがドドドーッと地鳴り立てて一目散に高橋さんを目掛けて走ってくる。こんな豚の風景など見たことがない。
「普通の豚の生活というのは刑務所のようなもので、狭い場所にギュウギュウ詰めにされて、匂いが臭く、動けないので糞だらけなんです。一般的に豚はストレスがかからない動物だと言われてきましたが、私はそんなことは絶対にないと信じています。」 |